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 TPPについて。

 官僚制は、優秀な人ほど、高い権力を持ち、能力を発揮できる。
 民主制は、多数派ほど、大きな権力を持ち、欲望を達成できる。

 これが、ピラミッド型の官僚制と、公選型の民主制の、違いである。

 行政府の力の根源は、能力のある人。
 立法府の力の根源は、多数派である集団。

ーーー
 つまり、
 官僚制は、右派のためにあり、
 民主制は、中堅中道層のためにある。(正規分布社会の場合。)

ーーー
 TPPは、
 官僚、すなわち右派が、交渉に焦り、
 民主、すなわち中道は、勉強不足で、ついていけていない。

ーーー
 官僚制は、男性的ゆえに、危急時に強く、効率と結果を期待できる。
 民主制は、女性的ゆえに、平和時に好まれ、多数が周りを見ながら安心満足できる。

ーーー
 英国や日本の議院内閣制は、行政と立法の境があいまいで、
 内閣政務職に属する人たちは、両方を兼務するので、
 両方の立場の、板挟みになる。

ーーー
 民主主義を採用すれば採用するほど、
 権力を持つのは、中道層になるので、
 その質が、集団の将来を左右する。

 ものすごい数の人たちが、多数派として権力を持つ以上、
 意思決定に時間がかかり、
 薄い形とはいえ、各自が、責任を取らなければならない。

ーーー
 官僚制では、
 少数の強者が、集団の力を凝縮した強い権限を持ち、
 結果責任は、中道や劣等が、権限を行使した強者に、責任をいつも押し付けて、
 
 中道は、総論無責任・各論有責任で、強者から言われたことを適度に、能力に応じてやり、
 劣等は、ほとんど無責任に、強者や中道から言われたことを、やる気なく最低限だけやっている、

ーーー
 しかし、民主制では、
 選挙で現与党を選んだ中道~中道左派の国民も、
 党内で議論していた民主党国会議員も、
 「最後は、首相に一任。」と、行政府に無責任に責任を丸投げしているが、

 選挙権を持ち行使した以上、
 立法府与党として、政府に提案(事実上の指示)をした以上、

 野田総理ひとりや内閣政務職の数十人に、100%の結果責任は押し付けられない、ということだ。

 総理が、比較、1mm~1cmほど、与党議員や、与党投票者より多く責任を負うとはいえ、
 民主主義を言う限り、責任は、与党議員も、与党投票者も、一蓮托生だということだ。 

ーーー
 TPPの本質は、外圧なので、
 こういう時は、程度とスピードを、相手側が設定してくるので、
 受け手である、日本の民主制は、振り回されて、大混乱になる。

 優秀な人たちは、早くから、TPPの影響を計算し始めて、
 各々の利害から、賛否や政治行動に躍起になる。
 
 しかし、
 官僚が官僚組織内で、
 経団連や全中の経営陣が、会社内・農協内でそうやっているならともかく、
 いい年した立法府議員が、官僚のごとく、行動していた気がする。
 
 すなわち、彼ら閣僚や与党議員は、
 閣僚は与党議員に、与党議員は与党投票者に、すなわち多数派に対し、
 ろくに説明も説得もしない。
 上意下達で、「優秀な人の指示を受け入れろ。それが結果的にあなた方の利益になる。」そういう態度だった。

 例外の人はいるかもしれないが、
 たとえば私の近隣地域のある与党議員は、10日になるまで、後援会内部では知らないが、ひろく一般には、ご自身のTPPへの立場を、明らかにしなかった。

---
 そして、
 与党議員にしろ与党投票者にしろ、
 今は、与党の前に「少数は無力」だが、次の選挙までは、与党の行動の結果を、現実生活で受け入れさせられる、
 野党議員や野党投票者にしろ、

 自分たちの責任、自分たちの生活や将来にかかわる問題、として、
 どれだけTPPを勉強したかというと、
 
 結局、官僚制のごとく、「上に任せている。」「指示が来たらやる」、という態度が多いと思う。

ーーー
 だから、上は、説明もせず、下は、聞きもしない。

 それで、外圧に振り回されているうちに、時間切れになって、
 エイヤーと賭け事のように、
 なんとなく交渉に参加する雰囲気・空気になり、
 首相までそれに流されているように、見える。

ーーー
 交渉は、決裂する権利、断る権利を持てる限り、
 国際経済での損得に大きく影響するテーマなら、
 始めることから否定するものではない。

 もちろん、「テーブルに着いたら決裂は許さない、断れない。」
 などと主催者側が言い出すなら、
 それは、交渉ではなくて脅迫強要なので、
 初めから参加する必要はない。

 そういう脅迫強要の交渉での条約の場合は、
 むしろ、国際社会でのあらゆる外交手段を通して、
 他国間のTPPを妨害潰す方向に、日本は動くべきである。
 (それだけの国力や外交能力があるかは、別の話だが。)

ーーー
 相手があることなので、相手の態度があり、
 日本の態度があり、
 双方(多国間なら複数国)の利益が一致したら、
 締結に至るだけである。

ーーー
 ただ、
 テーマや分野が、あれもこれもで包括的すぎる、
 関税撤廃や規制撤廃など、内容の程度が、大きすぎる、
 参加国が多すぎる、(政治や文化に違いがありすぎる国同士がある。)、

 これらを見ると、かなり急進的な条約だと、一般的に思える。

ーーー
 テーマを絞る、
 程度を少しから始める、
 参加国を限定する、
 
 このあたりが、現実的に負担やリスクを少なく、経済自由化を進めるには、
 (経済自由化が、果たして本当に必要なのか、は置いておいて、)
 
 元来、交渉の出だしには、必要なはずである。

ーーー
 島国の英国や、地理端のノルウェーが、EU統合に、他と一定の距離を置くように、
 日本が、ある程度、他国と距離を置くのは、やむをえないことなのではないか?

 つまり、東南アジアの地域圏の小国同士、合衆国、果ては太平洋側とはいえ南米と、
 一度に、包括的・急進的・多国間的な、条約を、一気に結ぶことが、
 
 本当に適切なのか?

ーーー
 ある意味で、

 交渉に参加して、議論や条約を、自国に都合よく運ばせて、
 最後は、条約に参加しない、または一定の留保や緩和条件をつけて参加する、

 国際連盟を作ったころの合衆国の様な、巧妙な立ち回りが、
 必要なのではないか?

ーーー
シナリオA;

 戦後の過剰な国際協調の成り行きで、
 右派の官僚にせよ、元来は多数派の議員にせよ、
 「対外;どこまでも国際協調・ 対内;官僚制の上から指示」、の態度で、
 何でもかんでも外国の言うことは、ほいほいと聞いて、
 断りきれず流されて、交渉の駆け引きに負けて、
 日本の多数派の民意を無視して、サインしてしまう。
 
 結果、外国にいいように利用され、日本に損害が多い条約を結ばされる。

 そして、
 執行部や官僚は、
 権利行使時は、「非常時だ!優秀な俺たち私たちに任せろ!任せて!」と言いながら、
 責任を取る時は、「民主制なのだから、みんなの責任だよね。」
 と言い訳する。

ーーー
シナリオB;

 逆に、

 多数派議員や右派官僚が、
 閣僚や官僚の優れた知見と、選良議員の多数派利益への代弁者としての判断でもって、
 うまく選んだ、いい結論としての条約調印に対し、

 日本の中道層の能力が、極端に低く、勉強もしない場合、
 
 中道層が、権限だけ民主主義を名目に行使して、責任は官僚制のように上層右派がとってくれると思い込んでいて、
 造反与党議員や民衆が、「これが民意の多数派の意見だ!」といって、
 無責任によく勉強もせずに、大衆運動で反対して潰してしまう。

 結果的に、日本が国際取引で取り残され、中国など枠外の別の外国が得をして、
 日本や国民が損をする。

ーーー
 どちらになるかは、
 結果的に、TPPが、内容や制度として、日本社会全体に、利益をもたらすか損失をもたらすか、

 および、

 閣僚と官僚・有力議員、が、一国の代表といえるほど有能であるか?
 多数派の、与党議員・与党投票者・野党も含む国民が、責任に値するほど努力して勉強して、能力をつけられるか?

 これらによる。

―――
 専業の閣僚・議員・官僚と違い、
 日々の自身の市場労働に忙しい中道層は、
 TPPについて勉強するといっても、余暇の時間を使うしかない。 

 結果、全ての情報を自身で細かく入手する作業は、時間的にとれない。

 それゆえ、優秀な閣僚・議員を選ぶ目、優秀な人が官僚になるような制度を作る閣僚・議員を選ぶ目、
 それが、中道層の民衆に求められることになる。

 いわゆる、自身がいい結論を選択することができなくても、いい結論を選択する人を、見い出し、評価し、権力を与えられる、能力。

―――
 民主主義であるほど、閣僚も議員も、官僚も、中道民衆のパペットに過ぎなくなる。

 そして、結果責任は、中道民衆自らが、取らされることになる。

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